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松川 誠; 石田 真一; 逆井 章; 栗田 源一; 三浦 友史; 寺門 恒久; 大森 栄和; 大森 俊造; 岡野 潤; 島田 勝弘; et al.
Fusion Technology, 39(2-Part2), p.1106 - 1110, 2001/03
JT-60装置において定常化研究をより一層進展させるためには、プラズマ電流駆動時間をいかに長時間化するかが重要である。ところが、現在の電源システムはプラズマ電流駆動時間5秒を基本に設計製作されていることから、長時間化を実現するためには改造する必要がある。本文では、等価矩形波通電時間が約40秒の現トロイダル磁場コイル電源をサイリスタ変換器化して再構成し、新プロイダル磁場コイル電源のベース電圧電源とする改造案を提案する。そして、ほかの交直変換器を短時間のの補助電源として活用すれば、新規製作が必要な変換器がほとんど不要であることを示す。また、運転に必要な交流電源は、プラズマ電流4MAを100秒程度維持し、追加熱を40MW-10秒とするならば加熱用発電機1台で、10MW-100秒とするならばトロイダル用発電器1台で十分な見通しであることを示す。
福田 武司; JT-60チーム
Fusion Engineering and Design, 46(2-4), p.337 - 345, 1999/00
被引用回数:7 パーセンタイル:49.7(Nuclear Science & Technology)現在の炉心プラズマ実験を核融合炉に外挿するためにはプラズマ諸量の実時間制御が重要な要件となる。一昨年に臨界プラズマ条件を達成したJT-60Uでは、フィードバック制御を用いた高性能放電の準定常維持に焦点を当てた研究開発を積極的に進めてきた。その結果、電子密度と中性子発生率のフィードバック制御を用いた負磁気シア放電で、高い閉じ込め性能と規格化ベータ値を4.3秒間維持することに成功した。また、加熱入力分布の指標となる中性子発生率の制御が、電磁流体力学的に安定な領域にプラズマを再現性良く維持するのに有効であることを世界で初めて示すとともに、制御手法を最適化することによって一昨年を上回る等価エネルギー増倍率を得た。さらに、放射冷却ダイバータの生成と高い閉じ込め性能の両立維持を目指したダイバータの放射損失量と中性子発生率の複合制御実験の結果についても報告する。
菊池 満; 永見 正幸; 栗田 源一; 宮 直之; 牛草 健吉; 永島 圭介; 青柳 哲雄; 豊島 昇; 閨谷 譲; 内藤 磨; et al.
JAERI-Research 97-026, 70 Pages, 1997/03
臨界プラズマ試験装置JT-60における研究は、平成8年10月の臨界プラズマ条件の達成やITER物理R&Dの貢献度等において、大きな成果を上げている。原子力委員会が平成4年6月に定めた第三段階核融合研究開発基本計画では、自己点火と長時間燃焼を目指した実験炉計画とともに、実験炉のための先進的研究や実験炉を補う補完研究を進めることが定められている。定常炉心試験装置は、この先進・補完研究を効率的に進めるために、臨界プラズマ試験装置JT-60を再改造し、先進・補完研究を実効的に推進することを目的として設計研究を実施するものである。本報告書においては、本装置の研究目的と装置設計の概要を報告する。
閨谷 譲
Fusion Engineering and Design, 30, p.25 - 37, 1995/00
被引用回数:1 パーセンタイル:17.53(Nuclear Science & Technology)JT-60Uでは、「閉じ込め改善」と「定常化研究」を主なテーマとして実験を行っている。閉じ込め改善の分野では、加熱分布を制御することにより、高 Hモードの最適化を推進した。定常化研究においては、ITERの物理R&Dの主要課題でもあるダイバータの熱負荷低減のための放射冷却ダイバータの研究、核融合プラズマの核反応粒子等、高速イオンによって引き起こされる不安定性(TAEモード)の研究等が進展した。ディスラプション回避及びそれに伴う電磁力の低減化研究では、エネルギークエンチ直前の蓄積エネルギーとプラズマ電流消滅時間との関係を明らかにした。また、第一壁のディスラプションによる破損の現象から、ハロー電流のトロイダル方向の非一様性を評価した。
関 正美; 小原 建治郎; 前原 直; 池田 佳隆; 今井 剛; 永島 孝; Goniche, M.*; J.Brossaud*; C.Barral*; G.Berger-By*; et al.
JAERI-Conf 94-001, 0, p.110 - 115, 1994/08
次世代のLH電流駆動実験においては、準定常トカマク研究のために長パルスの高周波電力入射が必要となる。LHランチャ中に高周波を定常的にそして安定に伝送するためには、高周波によるガス放出特性を知ることが重要である。ガス放出研究を行うために、原研はフランス原子力庁と共同で四分岐導波管を用いたガス放出実験を実施し、重要な知見を得たので報告する。また、高い電流駆動効率を実現しながら、簡素化された構造を持つランチャーを開発することも重要なテーマである。実験に応じて放射スペクトルを可変できれば、さらに有利なランチャーで成り得る。これらの特性を満足する新ランチャーをモックアップを用いて開発したので報告する。
宮 直之; 永見 正幸; 中島 信治*; 中村 博雄; 牛草 健吉; 及川 晃; 西谷 健夫; 豊島 昇; 木下 茂美*; 中川 敏*; et al.
Fusion Engineering and Design, 23, p.351 - 358, 1993/00
被引用回数:1 パーセンタイル:17.88(Nuclear Science & Technology)JT-60の高性能化に続く計画として、トカマクの定常化研究を目的とした炉心模擬装置JT-60SU(中性子発生量1.010n/s,410n/s)における遮蔽構造の概念検討結果をまとめた。真空容器の低放射化候補材料としてAl合金とTi合金を比較検討した。合金としてTi-6Al-4Vを使用し、真空容器を厚さ25~40cmの薄板2重壁リブ構造として、1%のBを添加した冷却水タンク方式を採用した。この結果、一周抵抗~50、運転停止後1年後の真空容器内線量当量~15mrem/h、インボード側トロイダル磁場コイルの超電導材における核発熱1mW/cc以下、また同コイルの冷凍機容量は~11kWとなり、これらの結果は当初設定した遮蔽設計基準をほぼ満たし得ることを示した。
牛草 健吉
核融合研究, 66(6), p.663 - 681, 1991/12
トカマクの定常化研究の観点から、非誘導電流駆動研究の現状をまとめた。現在までの非誘導電流駆動実験の進展、達成領域等を簡単にまとめ、特に最も研究が進んでいる低域混成波電流駆動実験から今後の炉心プラズマ定常化研究における問題点、課題点を示し、それらに関する現在の研究結果をまとめた。最後に今後予定されている定常化研究を示し、我が国が今後ともトカマクの定常化研究において世界のレーダーシップを発揮する必要があると強調した。